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2013年01月06日

大晦日

ツクツク♪テンテンテン♪


明けましておめでとうございます。
失笑亭シャムきちでございます<(_ _)> 


え~、昔から「来年の話をすると鬼が笑う」と申しますなぁ。

しかしどうせなら鬼ではなく人を笑わせたいですモンですなぁ(笑)

おっと!笑わせる前に私が笑ってしまいました(笑)


さて、とある年の大晦日の出来事でございます。
酒好きの弥兵衛が今日もいつもと変わらず晩酌をしておりました。


「あ~、美味い。五臓六腑に染み渡るたぁこの事だね!」


などと言いつつ酒を飲んでいると飲み仲間の喜多次が訪ねてきて


「ごめんよ」

ガラッ

「おぉ!喜多次か。どうした?」

「『どうした?』なんて寂しい事言いっこ無しだぜ。
今年も一緒に酒を飲みながら年を越そうかと思ってよ!
ほらっ!この酒を見ろよ!スゲェだろ?」

「おぉ!スゲェな!こんな量の酒を飲んだら引っくり返っちまうんじゃねぇか?ははははは!」

「おいおい、なんで酒を飲みながらでんぐり返りなんかしなきゃならねぇんだよ?
そんな事をしたら酒が全部こぼれて勿体ねぇじゃねぇか」

「そういう意味じゃねぇよ!」

「はははは!冗談だよ。まぁ、そんな年越しもアリだろ?ところでよ・・・」

「なんでぇ?」

「おめぇ正月飾りはどうした?まだ仕舞ってあるのか?」

「正月飾り?!てぇへんだ?!?!
明日から正月だってんで朝から飲んでたらスッカリ忘れてた!」

「馬鹿野郎。やる事やってから遊べよ!!どうするんだよ?」

「今から買いに行こう」

「無理だよ!」

「無理じゃねぇよ!考えてもみなよ!イイかい?
正月飾りなんてモンは一年の内に使うのはたった一度だ。
・・・って言う事はだよ?売れ残ったらどうなるよ?」

「一年待つか・・・。処分するだろうな・・・」

「だろ?仮に翌年まで倉に押し込んでおくにしてもだよ?
一年前の古くなった正月飾りを誰が買うんだよ?
喜多次・・・おめぇだったら買うか?」

「いや。買わねぇな!これから新年を迎えようってのに古い飾りじゃあよ」

「だろ?そしたら店にしたら売れ残った正月飾りを買おうって俺はチョットした福の神だよ。
ほっときゃゴミになるモンでもう一儲けさせてやろうってんだからよ!」

「いや・・・でもよ?こんな時間じゃもうどこも閉まってるぜ」

「それじゃ安心して年を越せねぇじゃねぇか!俺ぁ店の扉を蹴破ってでも買ってみせるぜ!!」

「扉を壊されたんじゃ儲けもクソもねぇじゃねぇか」

「だから黙って売ってくれればイイ訳よ!」

「無茶苦茶だな。でも良し分かった!安心して年を越す為だ。俺も手伝うぜ」

「さすが喜多次だ!話が分かるぜ!!ヨシ行こう」

「おぉよ!」


そう言うと二人は飾りを売っている店に行き扉を力一杯叩き始めました。


ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!


「おいっ!!オヤジ!店を開けやがれ!!
おめぇところの売れ残りを買ってやろうっていう福の神様だぞ!!
・・・・おい、喜多次。おめぇも声出せよ!」

「お・・・おぉ、そうだな。おいっオヤジ!!声出しやがれ!」

「おいおい。オヤジに声を出させてどうすんだよ!」

「おっ?あぁ、悪りぃ悪りぃ間違えちまった」

「おいおい、頼むぜ!喜多次よぉ・・・。よし、気を取り直して・・・・」


ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!


「おいっ!オヤジ!!開けろよ!さっさと店を開けねぇと扉をぶち破るぞ!!」


などと騒いでいると中から店のオヤジが飛び出して来て


「なんだいなんだい!!さっきから騒々しい!!
しかも聞いてりゃ福の神?扉をぶち破る?馬鹿言うんじゃねえや!!!
あんたがたが馬鹿みたいに叩いてるのは裏口の扉じゃないか!!
どこの世界に裏口の扉を破って入ってくる福の神がいるだい!!
裏から入ってくるのは盗人か強盗と相場が決まってるんだよ!」

「おい!喜多次!俺は盗人だったのか?」

「弥兵衛よぉ!俺も盗人だったのかよ?なんて馬鹿な事をしてるんだ俺は!」

「・・・・・いやいや、そんな訳ねぇよ!ただ俺達は正月飾りを買いに来てたんだよ」

「って事は俺達は飾り泥棒かよ?」

「それはもうイイってんだよ!!
しかし・・・なんでぇ裏かい。どうりで門松の一つも立ててないと思った」

「おいっ!弥兵衛よ。とんだ赤っ恥じゃねぇか!」

「おめぇだって分かって無かったろ!」

「いや、俺は気づいてた・・・」

「そういえば促されるまで何にも言わなかったな・・・。
でも、じゃあなんで言わなかったんだよ!」

「人間知らなかった方がイイ事があるだろ?」

「馬鹿野郎!どう考えても知りたかったね!俺は!!」

「何をいつまでも二人でグチャグチャとやってるんだよ!この門松をやるからさっさと失せやがれ!
おいっ!誰か!塩持ってこい!!塩!!胸糞悪い!!」


二人は店のオヤジに塩を頭から掛けられながらスゴスゴと逃げたのでした。


「弥兵衛よぉ・・・なにはともあれ取り敢えず門松は貰えたな・・・」

「喜多次よ!次はしめ縄だな!またあそこの店には行けねぇから他の店で買ってこようぜ!
それと酒の肴だな!今夜は思いっきり飲みながら年を越そうぜ!」

「・・・いや、もういいよ・・・・」

「何でだよ?もう諦めたのかよ!俺達の最高の年越しを諦めるにはまだ早ぇぜ?」

「いやぁ、遅せぇ。ほれっ、もう夜が明けた」






お後がよろしいようで<(_ _)> 


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Posted by シャムきち at 07:00│Comments(2)小噺
この記事へのコメント
相変わらずのシャムきち節ですね。
しかし夜中に迷惑な二人ですが
この情熱があれば新年も向かうところ敵無しかと
思われます。
Posted by ななパパ at 2013年01月06日 09:01
ななパパさんへ

こんにちは( ^ ^ )/

大変な中のご訪問ありがとうございます(^^♪

はた迷惑な二人ですが意外にこういう人っていそうな気がします(;^ω^)

情熱・・・。
二人の頭は正月だけにおめでたい?w
Posted by シャムきち at 2013年01月06日 14:28
 
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    コメント(2)