１０年かけてゆっくりと

ツクツク♪テンテンテン♪

はい！ど～も失笑亭シャムきちでございます<(_ _)>　

最近めっきり冷え込んできましたね。
こう冷え込むと朝、布団から抜け出すのがキツイですなぁ～。

そんな時は「寒い時に冷たい物を食べると美味い」の精神で
全裸にタオルケットで寝るのが一番かも知れません。

まぁ、風邪を引くのは目に見えてますが(笑)

さて、江戸のとある長屋に住む熊さんと八っつぁん。
今日も今日とて他愛の無い話に花を咲かせておりました。



「八っつぁんよ。あれからミヨちゃんとはどうなんだい？」

「うん？あ～・・・まぁ・・・よ。その・・・なんだ・・・その・・・」

「なんでぇ！じれってぇな！」

「いや～、何だか恥ずかしくってよ～」

「いい歳して照れる必要もねぇだろ？」

「いい歳してるから余計に照れるんじゃねぇか。・・・まぁ、上手くいってるよ。
この間も一緒に歌舞伎を見に行ってな、それから・・・・」

「あ～、イイよ！もう。別にノロケを聞きたかった訳じゃねぇからよ」

「話を振っておいてそれかよ！」

「ははは、悪りぃ悪りぃ。それにしてもおめぇも変わったよな！あれから本当に人が変わったように働いてるんだからよ」

「まぁよ。守るもんが出来たっつ～か！そんなカンジよ！ても、まだ夫婦って訳じゃねぇがな」

「いや、夫婦は関係ねぇよ。今の八っつぁんはイカしてるぜ？」

「そんなに褒めんなよ。でもよ？最近思うんだよ。いつかもっとデカイ金を手に入れてミヨちゃんに楽させてやりてぇってよ」

「おめぇな～。人に幸せってモンは程々の中にあるんだぜ？」

「なんだいそりゃ？」

「イイかい？八っつぁん。例えば八っつぁんが大金を手に入れたとしよう。それでおめぇは幸せか？」

「あぁ。幸せだね！だってなんの苦労もなくなるじゃねぇか」

「分かってねぇな。イイか？身の丈に合わねぇ大金を手に入れた所で人は幸せにはなれねぇんだよ。
もし大金を手に入れたら今度はそれを守らなきゃいけねぇ。
そうするとだな周り全員が盗人に見えてきちまうモンだ。
それだけじゃ無ぇよ。詐欺や強盗に会うかも知れ無ぇ。
どうだそんな人を疑う生活が幸せか？」

「・・・・・いや幸せじゃ無ぇな」

「他にもこんな話があるんだよ。ある所にやたらと女にモテる男がいたんだよ。
だけどこの男な最後は沢山の女の嫉妬の渦に殺されたんだ。
一見、幸せな事も程度を過ぎれば毒になるんだぜ。八っつぁんよ！
『過ぎたるは及ばざるが如し』なんて良く言ったモンだよ。
大事なのは満足を知るって言う事。そうすると不思議にな？周りにあったけど見落としていた幸せに気が付くようになるんだぜ？
だからよ！程々の幸せの中に本当の幸せがあるもんなんだよ」

「おぉ、熊さん今のはズシンときたぜ！！」

「・・・いや、実はな。俺も八っつぁんと同じように「富くじでも当たってでけぇ金が入ってこねぇかな？」って言ったのを坊さんに聞かれてよ。
今、俺が言った様な事を説教されたんだよ。
でも俺はそれで目が覚めたんだよなぁ～」

「なんでぇ。夢の話かい！」



お後がよろしいようで<(_ _)>